スペシャル

"人生の価値はその長さではなく、
何を成し遂げたかで測られる"
Bruce Leslie McLaren
ブルース・マクラーレンはニュージーランドのガソリンスタンドを営む一家の息子とし誕生。幼いころ、レッグ・カルベ・ベルテス病にかかり、この後遺症により左足が右足より4㎝短く左足を引きづって歩いていたといいます。
15歳でレースをはじめ、22歳と104日という若さでF1グランプリ優勝。史上最年少のGPウィナーであり、フェルナンド・アロンソが塗り替えるまで、その記録は43年続きました。
1963年、エンジニアとしても非凡な才能に恵まれていたブルースは自身のレーシングチーム「ブルース・マクラーレン・モーターレーシング」を立ち上げました。マクラーレン初のF1マシン“M2B”は航空宇宙技術を応用したアルミハニカムモノコック構造を採用し、F1グリッド上で最も剛性が高かったと言われています。強靭かつ軽量こそが原則であり、今もマクラーレンのコアバリューとして息づいています。マクラーレン・レーシングはF1参戦わずか3シーズン目でコンストラクターズ2位に輝きました。
新境地を拓くレーステクノロジーのマクラーレン・レーシングでしたが、1970年6月2日、グッドウッドサーキットで新型マシンのテスト中に後部カウルがリアウイングごと脱落してクラッシュし、天才ドライバー、ブルースは帰らぬ人となりました。享年32歳。
ブルース死後は共同経営者のテディメイヤーがブルースの意志を継承し、数々の栄光をもたらします。そうして、アイルトン・セナ(Ayrton Senna da Silva)、ニキ・ラウダ(Andreas Nikolaus Niki Lauda)、アラン・プロスト(Alain Marie Pascal Prost)、ミカ・ハッキネン(Mika Pauli Hakkinen)、ルイス・ハミルトン(Lewis Carl Davidson Hamilton)など、複数の記憶に残るチャンピオン・ドライバーを輩出。世界自動車3大レースである「F1(モナコGP)」「インディ500」「ルマン24時間レース」を制した(トリプルクラウン)レーシングチーム&コンストラクターとして今も君臨しています。
限界を突破するという強い意志で
進化を続けるマクラーレン
1980年代後半、マクラーレンは次のステップとして、誰もがまだかつて見たことのない“価値ある”高性能マシンの市販ビジネスという結論を出します。
マクラーレンには「進歩に終わりはない」という信念が貫かれており、創業者ブルースの精神は、今でもマクラーレンロードカー部門の指針となっています。
マクラーレンにとって改良とは継続していくもの。完璧を追求する取り組みに終わりはありません。
イノベーションへの飽くなき探求心。可能性の限界を突破するという強い意志。そしてドライビングに対する情熱。これこそがまさにマクラーレンがマシンを作る理由であり、マクラーレンのすべてを形作るものです。そんなDNAを持つマクラーレンのスーパースポーツとしての資質は、まさに別格です。
マクラーレンのすべては高次元の走行性能を得るために考えられており、天才ドライバーの速さを追求する意志は現在もF1チームやブランド、そしてマクラーレンの伝統的なフォーミュラー1レーシングチームの本拠地、イギリス・ウォキングのマクラーレン・テクノロジー・センター(MTC)の随所にも息づいています。

追求し続けるのは軽量化と空力
マクラーレンの生命線は今も昔も、そして未来も追及し続けるのは「軽量化」と「空力」なのです。
80年以降、マクラーレンはレーシングカーはもちろん、ロードカーでもカーボンシャシー以外のクルマを作ったことがありません。
ライバルと決定的に異なるのが全モデルにカーボンモノコックを採用しているところです。マクラーレンの室内は「カーボンファイバー・タブ」と呼ぶ炭素繊維強化プラスチック(CFRP)でモノコック構造を形成しています。CFRPは軽量で高強度・高剛性・柔軟性に優れていますが、高コストが難点です。
しかし、マクラーレンは40年以上にわたり、カーボン・ファイバーのメリットを生かして、軽量、ハイパフォーマンス、構造的強度を確保する実績を積み重ねてきました。カーボン・ファイバー活用の重要な先駆者となり、カーボンコンポジット技術をF1で全チームが採用するスタンダードにしました。
加えて、マクラーレン・オートモーティブでは、自動車セクターに高度に適応させた最先端の製造工程を世界で初めて開発。マクラーレン・コンポジット・テクノロジーセンター(MCTC)では日夜、革新的な最新アーキテクチャーを研究しています。

THEマクラーレン
マクラーレンは「アルティメット」「スーパーカーズ」「GT」「レガシー」というカテゴリーに分類されています。
アルティメットは超高性能で高額な限定シリーズ。ELVA、SENNA GTR、SENNA、SPEEDTAIL、W1がこれに当たります。スーパーカーズは現行モデルの750SやARTURAに代表される主力車種。GTはグランドツーリング、すなわち高速で長距離を移動し快適性も持ち合わせたクルマです。レガシーは新車販売終了モデル。
脱炭素社会の実現に向け避けては通れない電動化にもいち早く取り組んでおり、2012年には3.8ℓV8ツインターボに電動モーターを組み合わせたハイブリッドカー「P1」を世界限定375台、発売しました。フロント中央にシートを置く3人乗りの「SPEEDTAIL」もエンジンとモーターのハイブリッドモデルです。
名称の末尾に「LT(ロングテール)」が付く限定モデルがあります。ルマンに参戦したGTRロングテールに由来するもので、ベースモデルのパワートレインをチューンナップし、リアエンドを引き延ばし専用デザインのリアカウルを装備したスパルタンな外観が特徴的です。すでに生産を終えていますが、675LT、600LT、765LTはクオリファイドでも特に人気があります。



